ネコと倫理学

カント道徳哲学/動物倫理学/教育倫理学/ボランティアの倫理学/ネコと人間の倫理的関わりについて記事を書いています。

【ネコ学】猫の學校|猫の一生と環境整備の重要性を学ぶ

 

 猫を飼育する上で、大切なことはたくさんある。これまで、猫の習性や歴史などの記事は書いてきた。

 

【参考:過去記事】

chine-mori.hatenablog.jp

 

chine-mori.hatenabloなかった

 

 一方で、猫の一生についてしっかり学んだことはなかった。『猫の學校』を読んで分かったことは、猫の一生を学ぶことや環境を整備することについての大切さである。

 

 成長期、成熟期、老年期という3つの段階を経て、猫は人間と同じように成長していく。その中で、飼い主ができることは猫が健康で幸せに過ごせる環境を整えることである。

 

 猫との暮らしを深く理解し、猫との絆を深めるためにも猫の一生についてしっかりと学んでおきたい。

 

 今回は、本書で学んだこと3点について共有する。内容は、以下の通りである。

 

[内容]

■猫には3つの時代がある

■子猫時代に習慣にしておきたいこと

■猫にとって人は環境の一部

■まとめ

 

■猫には3つの時代がある

 

 本書では、猫の時代を3つに分けて解説している。生後2年間を「子猫時代」、2歳から12歳くらいまでを「成猫時代」、そしてそれ以降を「老猫時代」と呼んでいる。

 
①子猫時代

 

 生後、2年間が「子猫時代」である。猫が生きていくためには、基礎的なスキルを身につけることがこの時期で重要となる。その中でも、好奇心と警戒心のバランスをどう取るかによって、友好的な猫になるか人見知りしてしまうかに分かれる。

 

 猫は、雄雌ともに生後半年で妊娠可能な体になる。できるだけこの時期までに、不妊手術を行うことが理想的である。


②成猫時代

 

 2歳から12歳くらいまでが、「成猫時代」である。一般的に、猫それぞれの個性がより明確になり、体力と気力が共に充実してくる。

 

③老猫時代
 

 約12歳以降を「老猫時代」と呼ぶ。年齢を重ねるにつれて、活動量が徐々に減少していく。同時に、人とのコミュニケーション能力は高くなり、静かで平和な日々を好むようになる。

 

 このように猫は一生を通して、「3つの時代」を過ごす。本書によれば、猫にとって「子猫時代」が最も重要な時期である。

 

■子猫時代に習慣にしておきたいこと

 

 本書によれば、子猫時代の生後2ヶ月間が、猫の一生を左右するくらい重要な時期である。母猫から一人前の猫として生きていく上での教育を受けることになるが、飼い主として子猫のうちに慣れさせておきたいことのひとつに、全身をくまなく触ることが挙げられる。

 

 猫を撫でるときには、下から静かに指先を出して猫に匂いを嗅いでもらい、怖がらせないように注意する。猫が逃げたりせず、指先に口元や額をこすりつけたら、「撫でてよし」のサインである。そう思って、ゆっくりと頭頂部から尻尾にかけて指先を滑らせていく。

 


 子猫のうちに、人や他の猫に心が開けるような性格を身に付けることも、猫の心身の健康にとって重要である。猫の習性を理解した人が近くにいると、子猫は嫌な思いをすることなく人を恐れなくなる。

 

 一方、猫が嫌がることは怒鳴り声、騒々しい笑い声そして無理矢理抱くなどである。基本的に、このような猫の嫌がることをしないよう気をわれわれは気を付けなければならない。

 

■猫にとって人は環境の一部

 

 人間の住居は、猫にとって縄張りである。われわれが不快な感情を発散することは、猫にとって望ましくない。彼/彼女らは、自分たちの縄張りが常に安全で快適であることを望んでいる。

 

 そのため、われわれが猫と共に生活する場合、彼/彼女らがストレスを感じることのない環境作りが必要がある。

 

 「猫は家に懐く」と昔から言われているように、猫は縄張りに重点を置く動物である。われわれ人間も、自分たちが猫たちの縄張りであるという認識を持つことが重要である。

 

 そして、日常生活で「しなければならない」というよりも「したい」という気持ちを優先するよう心がけなければならない。そうすることで、猫たちとわれわれ人間は「快適な空間」を共有することができる。

 

 猫は、人の気持ちをよく察知する。喜びや楽しい気持ちだけでなく、怒りや不安などの負の感情も受け止める。病気や家庭内のストレスなども、猫の健康に影響を及ぼすことがある。

 

 特に繊細な猫の場合、家族と同じ病気を発症することがある。このように、猫と人の心は強く結び付いている。われわれ人間は猫たちが健康で幸せに暮らせるよう、彼らの健康管理や心理的ニーズにも配慮する必要がある。

 

■まとめ

  

 以上、今回は飼い主として猫の一生を学ぶことや環境を整備する必要性について述べた。

 

 猫は成長期、成熟期、老年期の3つの段階を経て成長していく。そのため、飼い主は猫が健康で幸せに過ごせる環境を整えることが大切である。このことを、本書を通して学んだ。【終わり】