ネコと倫理学

カント道徳哲学/動物倫理学/教育倫理学/ボランティアの倫理学/ネコと人間の倫理的関わりについて記事を書いています。

主体

【第4回】カント道徳哲学での道徳的主体と他者との関係性について|終わりに【カント道徳哲学】

カント全集〈11〉人倫の形而上学 作者:カント 岩波書店 Amazon 4.終わりに 今回は、カントの道徳哲学の書である『基礎づけ』や『人倫の形而上学』と、『判断力批判』で語られる他者について検討した。 その結果、『基礎づけ』や『人倫の形而上学』では、道徳…

【第3回】カント道徳哲学での道徳的主体と他者との関係性について|拡張された考え方の格率【カント道徳哲学】

判断力批判 上 新装版 作者:イマヌエル カント 以文社 Amazon 3.拡張された考え方の格率 『基礎づけ』や『人倫の形而上学』で、カントは他者よりも、道徳的主体である自己を問題にしていた、ということが分かった。 一方、『判断力批判』で、他者との関係性…

【第2回】カント道徳哲学での道徳的主体と他者との関係性について|虚言について【カント道徳哲学】

道徳形而上学の基礎づけ [新装版] 作者:イマヌエル カント 以文社 Amazon 2.虚言について 『基礎づけ』の中でカントは「義務」(Pflicht)を4種類に分類する。それは「自分自身に対する完全義務」、「他者に対する完全義務」、「自分自身に対する不完全義務」…